骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説

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肛門科の手術後に起こりうるトラブル1 (出血)



肛門科の手術を受けた場合、術後3〜4週間くらいは、少し血液がポタポタ落ちたり紙に付く程度の出血は誰にでも起こりえます。
これは正常の経過であり、特に心配ありません。

いっぽう100人に1人の割合で起こる大量出血の場合には、緊急止血が必要となります。




肛門科の手術を行ったあとは、当然肛門に傷ができます。

排便時には傷の表面がこすれて、少量の出血が起こります。
これは正常の経過であり、肛門科の手術を受けた方全員に起こります。

術後3〜4週間くらいは、少し血液がポタポタ落ちたり、紙に付く程度の出血があっても心配することはありません。

問題は、100人に1人の割合で起こる大量の出血です。
ほとんどが痔核根治手術のあとに起こり、痔ろうや裂肛の術後に起こることはまずありません。
これは術後1週間〜2週間くらい経ったころに起こることが多いです。

肛門科の手術では、抜糸しなくてすむ「溶ける糸」を使っています。
この糸は術後1〜2週間くらいで溶けて自然に外れてしまうのですが、その頃までに血管がふさがって組織が完成していない場合に、多量の出血が起こります。

この大量出血はどんなに上手な医師が手術を行っても一定頻度で起こるものであり、技術の向上で減らすことはできても、0にすることはできていません。
これは全国どこの大腸肛門科専門病院でも同じです。

この大量出血の引き金となるのが、「便秘した場合」や「肛門に強い力がかかった場合」です。
術後に固い便が続いて強くいきんだ場合や、無理して力仕事や運動をした場合には、肛門に無理な力がかかります。そのため糸が予定より早く外れて大量出血につながるのです。

痔核の術後に下剤を処方して軟便を保ち、しばらく運動や力仕事を避けた方がよいのはこのためです。

大量出血が起こった場合には、麻酔をかけて止血をおこないます。
通常何日間かの入院が必要となります。

運悪く大量出血を繰り返したり、出血量が多くて貧血になった場合には、ごくまれに輸血が必要となるケースもあります。



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