骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説

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痔の手術の前に大腸内視鏡検査を

・直腸肛門領域の手術を行う前に、大腸内視鏡検査が必要。

・大腸がん、クローン病、潰瘍性大腸炎などの有無を術前に必ず確認しておく。




直腸肛門の手術を行う前に確認しておくべき疾患


・大腸がん
ある程度の年齢の方が痔の手術を受ける場合、大腸がんが見つかる可能性がある。
特に出血がある人の場合、大腸内視鏡検査は必須。


・潰瘍性大腸炎
この病気に気づかずに手術してしまうと、傷がなかなか治らないことがある。
この場合、炎症が治まっている時期を選んで手術するのが原則。


・クローン病
この病気に気づかずに手術してしまうと、傷が余計に悪化することがある。
特に若い方で痔ろうの手術を行う場合には注意が必要。




(解説)

大腸肛門科の専門病院では、通常痔の手術前に大腸内視鏡検査をお勧めしています。
これには二つの目的があります。

ひとつは大腸がんの有無を調べておくことです。

「痔の手術を受けたが出血が続く」という訴えがある方の場合、大腸がんが見つかることがあるのです。
そのようなトラブルを避けるためにも、我々は原則として術前に大腸内視鏡検査をお勧めしています。

特に40歳以上で痔核裂肛の手術を受ける方の場合には、必ず検査を受けていただくようお勧めしています。

もうひとつは、クローン病潰瘍性大腸炎といった腸の炎症性疾患の有無を調べておくことです。
特に若い人が肛門(特に痔ろう)の手術を受ける場合には、この検査は必ず受けておく必要があります。
クローン病を見逃して痔ろうの手術をすると、よけいにひどい傷になる恐れがあるのです(参考:クローン病の痔ろうについて)。

また、潰瘍性大腸炎がある方では、炎症が強い時期に手術をしてしまうと、傷がなかなか治ってくれません。
この場合には、炎症が治まっている時期を狙って手術するのが原則です。


以上の理由から、痔の手術を受ける方には、原則として大腸内視鏡検査をお勧めしています。