骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説

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治療中の病気がありますが、肛門科の手術に支障はないですか?



治療中の病気がある方が肛門科の手術をうける場合、手術を受ける前から対策を立てておく必要があります。

麻酔や手術に支障のない軽い病気であれば問題ないのですが、下記に示したような疾患の治療中であれば、あらかじめ主治医と相談して対策を立ててから手術にのぞむことになります。



手術をなるべく安全に受けていただくために、手術を受ける予定の方は全員に術前検査を行っています。
これは肛門科の日帰り手術で、軽症の痔を治療する場合でも同じです。

術前検査のメニューには、採血、レントゲン検査、心電図、大腸内視鏡検査などがありますが、これだけですべての病気をあらかじめ発見しておくのは不可能です。

安全な手術を受けるために、治療中の病気がある方は、前もってすべて主治医に知らせておく必要があります。

治療中の病気がある場合、医師が前もって対策が必要かどうかを判断します。
前もって対策を立てる必要がある病気の場合には、その病気を治療している主治医に手紙を書いて、手術しても問題ないかとか、薬を中止しても大丈夫かといったことを問い合わせる必要があります。

この手続きは大腸肛門科の手術にかぎったことではなく、どの分野の手術であってもやることは同じです。

心臓の病気
心不全、不整脈、虚血性心疾患など
血液をさらさらにする薬(抗凝固剤)を飲んでいることが多いので、主治医と相談して術前術後はしばらくこの薬を中止する必要があります。
呼吸器系の病気
特に喘息
消炎鎮痛剤による喘息の既往がある場合には注意を要します。
腎臓・尿路系の病気
腎不全、透析など
透析中の方は、透析のスケジュールを調整したうえで手術を受ける必要があります。
脳神経系の病気
脳梗塞、脳出血など
血液をさらさらにする薬(抗凝固剤)を飲んでいることが多いので、主治医と相談して術前術後はしばらくこの薬を中止する必要があります。
肝臓の病気
肝炎、肝硬変など
肝機能がいちじるしく悪い場合には、通常手術を行うことはできません。
感染症
結核、梅毒、AIDS、肝炎など
感染症の情報を知っておくことは重要です。
また、結核などの他人に感染する可能性がある病気の場合、特別な対処が必要となります。
大腸の病気
潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸がんなど
大腸の病気を見落として痔の手術を行うと、いろいろなトラブルが起こります。
血液疾患
特に貧血
貧血がある場合には、術前から治療して貧血を補正しておく必要があります。
糖尿病 術中術後は血糖が変動しやすいため、慎重な血糖管理が必要となります。
高血圧 術中術後は血圧が変動しやすいため、慎重な血圧管理が必要となります。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍 潰瘍がある場合には、消炎鎮痛剤の使用が制限されます。
悪性疾患(癌) よほど痔の苦痛が強い場合を除き、痔の治療よりも悪性疾患の治療が優先です。
薬アレルギー 特に抗生物質や軟膏に注意。
妊婦、授乳中 よほど痔の苦痛が強い場合を除き、痔の手術は妊娠や授乳がひと段落してから考慮したほうが無難です。



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