骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説

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低位筋間痔ろう(IIL)の手術

・低位筋間痔ろうはもっとも多いタイプの痔ろうであり、全体の70%を占める。

・低位筋間痔ろうの術式は、「痔ろうのできる位置」および「深さ」に応じて決まる。



後方(背中側)の低位筋間痔ろうは・・・


通常切開開放術で治療する。

変形のリスクはきわめて低い。


前方(腹側)や側方の低位筋間痔ろうは・・・


浅いもの(瘻管が短い痔ろう)であれば、切開解放術で変形なく治せる。

 ※瘻管(ろうかん):痔ろうのトンネルのこと

ただし、ある程度深いもの(瘻管が長い痔ろう)であれば、切開開放術は行わない方が良い。

この場合、括約筋温存術や・・・


シートン法で治療した方が、変形のリスクが無く安全に治療を行える。


「この方向にある瘻管が長い痔ろう」に対して切開解放術を行うと、変形が生じる可能性がある。




(解説)

低位筋間痔ろう(IIL)の手術は、「痔ろうができる位置」および「痔ろうの深さ」で大体の術式が決まります。

原則として
後方(背中側)のものには切開開放術
前方(腹側)および側方のものにはシートン法括約筋温存術
というふうに使い分けることが多いです。

ただし、後方のものでも深い痔ろうの場合にはシートン法や括約筋温存術を用いることもあるし、前方や側方のものでもごく浅いものには切開開放術を用いることもあります。


低位筋間痔ろうの治療方針は、肛門科手術を行う医師の間でも考え方が異なることがよくあります。
ただし「一回の手術で変形なく治す」ということを目標にしているのはだれでも同じです。



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