骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説

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小児の肛門疾患

・小児の肛門疾患は、ほとんどが痔ろうか裂肛。

・痔ろうは
経過観察していれば、ほとんどの場合自然に治る。

・裂肛は便秘薬と軟膏を使用するだけで治る。





(1)小児の痔ろう


ほとんどが乳児期(0歳児)の男児にできる。

腫れたり膿が出たりする。

肛門の左右いずれかの側方にできるのが特徴。
前(腹側)や後(背中側)にはできない。
膿がたまっている場合には、切開して膿をだす。

痔ろうのトンネルができていても、そのまま経過観察することが多い。


(治療)

経過観察して1歳以上になれば、多くの場合自然に治る。

何年間か経過観察しても治らない場合だけ、手術を考慮することがある(手術が必要となる率は低い)。






(2)小児の裂肛


小児の裂肛は、便秘が原因となっている場合がほとんど。

小児の裂肛は、大部分が浅くて一時的なもの。

慢性化すると、でっぱり(皮垂)が出現することがある。


(治療)

しばらくやわらかい便を保つことが重要。
下剤をしばらく飲んで、肛門に軟膏をつけていればたいてい治る。

症状が改善しても、しばらく下剤は続けた方が良い。
完治してないうちに中止すると再発することがある。

裂肛が治れば、でっぱり(皮垂)も自然に小さくなって治ることがほとんど。





ほとんどの小児の肛門疾患は、上にあげた痔ろう裂肛です。

この他に直腸脱痔核なども起こることがあるのですが、頻度は極めて少なく、私も数例しか経験したことはありません。

これらの小児の肛門疾患が成人と異なるのは、手術を必要とせずに自然に治るケースが圧倒的に多いということです。
お母さんは非常に心配されるのですが、お薬やその場の処置を続けていれば大抵そのうち治ってきます。

ただしごくまれに、小児にはヒルシュスプルング病などの難病がかくれているケースがあります。
この場合肛門科では対処できないため、小児外科での治療が必要となります。