骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
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裂肛の重症度と治療方針

・裂肛には急性裂肛、慢性裂肛、肛門狭窄の3段階がある。

・急性裂肛の多くは薬で治すことができる。

・慢性裂肛は薬で治る可能性が低くなってくる。薬で治らなければ手術を考慮する。

・肛門狭窄は薬では治らない。手術しか治す方法はない。


・急性裂肛

急性の裂肛は浅いので、ほとんどの場合、薬(軟膏や飲み薬)で治せる。



・慢性裂肛

裂肛が慢性になると、周囲が硬く隆起して皮垂や肛門ポリープができてくる。

慢性化しているので、薬で治る可能性はかなり低くなる。

3ヶ月ほど薬を使って、改善しなければ手術を考慮する。



・肛門狭窄(こうもんきょうさく)

長年慢性裂肛を放置しておくと、こんどは肛門が狭くなってくる。

この状態になると、手術しないと治らない。
長年放置してエンピツも通らないくらいの細い肛門になると、手術が大変になる。





(解説)

裂肛(切れ痔)は重症度に応じて、急性裂肛、慢性裂肛、肛門狭窄の三段階に分けられます。

最も多いのは、硬い便をしたときに一時的に切れる急性裂肛です。
これは軽症で浅い裂肛なので、軟膏や便秘薬をしばらく使えば治すことができます。

急性の段階で手を打てば薬だけで治すことができるので、放置せずに治療を開始することが重要です。


裂肛が治らず長時間が経過すると、今度は慢性裂肛になります。
慢性裂肛になると、裂肛は深い潰瘍となり、周囲が腫れて「みはりいぼ」や「肛門ポリープ」ができます。

ここまで進行すると、薬だけで治る可能性は低くなります。
通常は3ヶ月ほど薬を使って、改善しなければ手術を考慮します。
狭くなっていない段階であれば、短期入院手術や日帰り手術でも対処できます。


長年切れたり治ったりを繰り返していると、今度は肛門が狭くなってきます。

ここまでくると肛門を広げる手術をしないと治すことはできません。裂肛が最も重症となった状態なので、通常一週間程度の入院が必要となります。

また、出血がある場合には大腸がんの可能性も考慮しなければならないため、大腸内視鏡検査も必要です。



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