骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説

 よくわかる大腸肛門科 HOME病気を診断Q and Aプロフィール
 直腸肛門の病気直腸脱直腸瘤痔核痔ろう・膿瘍裂肛・狭窄
 骨盤臓器脱TVM手術メッシュを使わない手術保存的治療
 大腸内視鏡検査無痛大腸内視鏡検査大腸ポリープ・大腸がん



肛門科の手術後に起こりうるトラブル4 (難治創:傷が治らない)


難治創1 痔の手術が終了したところ。
難治創2 術後しばらく時間が経過すると、傷の外側だけが先に治ってしまい、内側の傷が残って「切れ痔」のようになってしまうことがある。

これを「難治創」と呼んでいる。


(治療)

創をきれいに保ち、便通のコントロール(硬い便も下痢も良くない)を行い、軟膏を続けることで多くは治ってくる。

どうしても治らない場合にだけ、創の治りをよくするために簡単な追加手術を行うことがある。




(解説)

難治創とは、肛門科の術後になかなか傷が治らないことをいいます。

この合併症は肛門のしまりが強い若い人や、術後の便通状態が良くない人によく見られます。

このような人が術後の定期的な通院を怠ったりすると、よくない兆候が起こったときに適切な対策が行えないため、さらにこの合併症が起こるリスクが高くなります。

難治創は比較的頻度の高いトラブルであり、肛門科の手術を行う医師は手術時にいろいろな予防策を講じています。
ただしそれでも、上記のようなケースの場合にこのトラブルが起こることがあります。

ほとんどの場合には便通の管理を行い、創の処置を続けることで改善するのですが、どうしても治らない場合に限り、創の治りを良くするために簡単な追加手術を行うこともあります。この処置は日帰りで十分可能です。

また、クローン病潰瘍性大腸炎などの病気がある場合に、気づかずに手術をするとこのトラブルが起こる確率がきわめて高くなります。

肛門の手術の前に行われる大腸内視鏡検査は、これらの病気や大腸がんなどを見逃さないために必要なのです。



「痔の手術について(術後)」の関連記事
手術を受けたあとは通院が必要?術後の注意事項:傷の管理排便管理食事管理仕事・運動・旅行その他手術を受けた方からよくいただく質問再発することはあるの?術後に起こりうるトラブルにはどんなものがあるの?術後に起こりうるトラブル:出血痛み腫れ難治創:傷が治らないこと狭窄:せまくなること肛門変形および便漏れその他の術後に起こりうる合併症について