骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
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最高峰のアドバイス


わたしがいただいた中で最高峰のアドバイス。

それは、「完全コピーせよ」という一言である。


私はこれまでに10人以上の初心者を前立ちにして、いろいろ教えながら肛門科の手術を行ってきた。

自分が教える立場になってからこの言葉を吟味してみると、あらためてこのアドバイスの素晴らしさがきわだってくるように思われる。


このアドバイスがなぜ素晴らしいのか、肛門科の手術のなかでもっともポピュラーな痔核根治手術を例に挙げて解説してみる。

痔核根治手術では、一箇所の痔核切除を始めてから縫合を完了するまでの間に、大体3分程度しかかからない。
でもその3分間の中に、たくさんのチェックポイントが存在する。

ボスミン生食の打ち方、ドレナージの形状、切除幅、剥離層、どこまで追及するか、根部の処理法、semicloseのピッチ・縫いしろ・どこまで縫うか・・・など、ちょっと思いつくだけでもいろいろ出てくる。

一定の成績をあげている上級者であれば、どのチェックポイントに対しても、自分なりの理論的背景に裏付けられた根拠が存在する。
「なんとなく」行っている部分はなく、すべて「理詰め」の作業を行っているわけである。

上級者であれば、初心者がいずれ直面する技術的課題をすべて経験済みであり、それに対する対処法も織り込んだ手術を行っている。

でも初心者がその手術をいきなり見ても、どこが重要なポイントなのか、そしてどこに注意して手術を進めているのかなどは当然わからない。


重要なポイントが分からない者が、効率よく技術を習得する最善の方法はなにか?

その回答が、この「完全コピーせよ」というアドバイスに集約されていると自分は確信しているのである。


完全コピーすることで、自分でひとつひとつ失敗と仮説検証を繰り返すような手間が一気に省略でき、時間の圧倒的な節約が可能となる。

手術に限らずどんな技術習得の過程においても、効率よく一定レベルに到達するには、この「完全コピー」にまさる手段は存在しないと言ってもいいと思う。



1 肛門科手術の修行は、他の分野とはすこし異なるところがある2 修行を始めたばかりの医師は、まず前立ちからスタートする3 最高峰のアドバイス4 肛門科手術の修行における「守・破・離」5 このアドバイスは、一流の職人の世界観と通じるものがあると思う


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