骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
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たまたまうまくいったのか、本当にうまくいったのか


肛門科の手術は、一見とっつきやすい印象を受ける。

たしかに経験の浅い医師が簡単な肛門科の手術を行っても、半分くらいのケースでは問題なく経過し、患者さんにも満足してもらえるかもしれない。
でもそれは、たまたま「まぐれ」でうまくいったというだけの話である。手術に関連するいろいろな落とし穴に、偶然落ちなかっただけである。
経験豊富な専門家が手術を成功させるのと、一見表面上は同じだが、その内容はまったく違う。


あまり肛門科の手術経験がない頃は、当然トラブルを経験する回数も多くない。
たまたま初回の手術でうまくいってしまうと、「このやり方でうまく行ったから、他の症例も同じやり方でいけるのだろう」と思ってしまう。
自分が習得した唯一の方法だけで、あらゆるケースに対応しようとするわけである。そして専門病院でなければ、それを咎める上級者もいない。

その状況のまま手術を続けると、かならず落とし穴に落ちてトラブルが頻発することになる。

いずれ肛門科の手術からまったく手を引いてしまったり・・・
簡単な手術だけ自分で手がけて、難しそうなものはすべて専門病院に紹介するようになったり・・・
自分が手術を手がけてトラブってもどうしていいか分からず、患者さんに「心配ない」と言い続け、他の肛門科にしょっちゅう逃げられたりするようになる。

第一線の大腸肛門外科の専門家としてやっていこうと思うのであれば、それでは許されない。
そんな人がいくら自称「大腸肛門外科医」と名乗ってみても、周囲の同業者はその人のことを「なんちゃって肛門科医」としか思っちゃいない。


大腸肛門科の専門病院には、膨大な経験に基づいたノウハウが存在する。
そこで修行すれば、どこにどのような落とし穴があるのか、どうすればその落とし穴を避けられるのか、それでも落とし穴に落ちたらどう対処するか・・・といった知識や技術を叩き込まれる。

数年もすれば専門家として必要な能力の基礎は習得できるが、もちろんそれだけで一人前の大腸肛門外科医になって独り立ちできるわけではない。

残りのノウハウは、当然自分自身が努力して習得しなければならない。
失敗から学び、仮説検証を繰り返し、試行錯誤を重ねて自分なりに習得すべきものもたくさんあるのだ。


自分の場合、いろいろと経験して失敗から学び、仮説検証を繰り返すうちに、「この状況のときはこうする」という引き出しが増えてきた。

今ではどの病気の手術であっても、状況別に頭の中にフローチャートらしきものが思い浮かぶので、それにしたがって対応するようになっている。
すべての疾患を標準術式一本やりで対応しようとして、上級者からたしなめられていた頃を考えると隔世の感がある。

4000件の大腸肛門科領域の手術経験を積んだ今では、以前とくらべるとトラブルに遭遇する頻度は激減している。ただしそれでも時にうまくいかないケースが出てくる。

そのうまくいかないケースを記録しておき、徐々に完成度の高いフローチャートをつくりあげる作業は、現役で手術を続ける限りずっと続くものだと考えている。



1 肛門科の手術は、専門家は難しいと考え、専門家以外は簡単と考えている(?)2 ひとりひとりの痔や肛門の状態があまりにも異なる3 肛門科と外科では考え方が異なる4 出血しやすい5 意外と見えにくくてやりにくい6 肛門科の手術は、結果の良し悪しがすぐ患者さんにわかる7 たまたまうまくいったのか、本当にうまくいったのか8 究極の肛門科手術を目指して・・・


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