骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
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骨盤臓器脱の治療

骨盤臓器脱の治療は、大きく分けて「手術」と「保存的治療(骨盤底筋体操・ペッサリー)」の二つがある。

疾患の重症度・年齢・全身状態などを考慮して、治療方針を決定することになる。

骨盤臓器脱を根本的に治したいのであれば、手術しかない。
保存的治療で骨盤臓器脱を完全に治すことはできない。

骨盤臓器脱は良性の病気であるため、治療方針はあくまでも本人の希望を重視して決めることになる。

ただし重度の膀胱瘤で水腎症が生じていたり、重度の子宮脱で出血やびらんが生じているような場合には、必ず手術を受けたほうがよいと考えている。



(解説)

骨盤臓器脱の治療は、大きく分けて「手術」と「保存的治療(骨盤底筋体操やペッサリーなど)」の二つがあります。

治療方針の決定は、以下に示すようないくつかの因子を考慮に入れながら、本人の希望を最重視して決めることになります。
@重症度
A年齢・出産予定
B全身状態(大きな病気の有無)



@重症度
軽症の骨盤臓器脱で、臓器がそれほど脱出しないのであれば、経過観察もしくは保存的治療が選択されることもあります。
ただしこのような場合でも、本人が希望されるのであれば手術を行うこともあります。

いっぽう重症の骨盤臓器脱で、長年排尿障害が続いて水腎症が起こっているような場合には、放置しておくと腎機能に異常をきたす可能性があります。このような場合には、必ず手術を受けるようおすすめしています。

また子宮などが大きく脱出して、出血や痛みなどの症状が起こっている場合にも、日常生活に大きな制限が生じることになるため、このような場合にも手術をお勧めしています。


A年齢・出産予定
骨盤臓器脱の手術は、膣粘膜を切ったり縫ったりする必要があります。
このような場合、術後に膣粘膜に凸凹が生じ、性行為時に苦痛を生じる可能性があります(本人もパートナーも)。

ですから若い人で今後日常的に性行為を行うような人であれば、手術を行うかどうかは本人とよく相談して決める必要があります。


B全身状態
骨盤臓器脱の手術を希望している方であっても、肺や心臓などに重大な病気を有している場合には、手術のリスクが高くなります。
このような場合には、手術を行わずに保存的治療を選択する場合もあります。



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