骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
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異物による肛門周囲膿瘍・痔ろう

・竹串や魚骨などの異物が原因で、肛門周囲膿瘍や痔ろうが起こることがある。

・この場合異物を取り除き、膿を出せば多くの場合治ってくる。

・痔ろう化した場合には、痔ろうに準じて手術が必要となる。


(解説)

肛門周囲膿瘍とは」で説明したように、肛門周囲膿瘍や痔ろうの95%以上は、肛門陰窩というポケットから細菌が侵入して生じます。

いっぽう、竹串や魚骨などのとがった異物を誤って飲み込んでしまった場合、これが肛門につきささって肛門周囲膿瘍や痔ろうを形成することがあります。

また時に、過去に受けた手術の糸などが原因となって痔ろうを形成することもあります。

このような場合、通常の痔ろうのつもりで手術を進めると、痔ろうのトンネルが通常のパターンとは異なる走行をしていることがよくあります。

「あれれ・・・?」と思いながら痔ろうのトンネルを追いかけていくと、最終的に異物が見つかって「やっぱり異物だったか」と一安心という経験が私も何度かあります。

この異物による肛門周囲膿瘍や痔ろうの頻度はそれほど高くなく、大腸肛門科専門病院であるわれわれの施設でも年に数例くらいしか経験しません。

こういった異物が原因で生じている膿瘍や痔ろうの場合、異物を取り除いて膿を完全にだしてやれば、それだけで治ってしまうケースが多いです。


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