骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説

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大腸の精密検査法の比較(大腸内視鏡検査 vs.注腸造影検査)

・大腸の精密検査法として、大腸内視鏡検査と注腸造影検査がある。
・大腸内視鏡検査の方が圧倒的に有利な検査。

長所 短所
注腸造影検査

(最近行われなくなってきている)
いわゆるバリウム検査。

昔からある検査なので、ほとんどの病院で受けることができる。
精度が低い。

放射線被爆がある。

検査中左右にゴロゴロ体を動かす必要があるので、高齢者では大変。

バリウムを使うので、検査後の排便も大変。

便を大腸ポリープと誤認することが多く、結局大腸内視鏡検査が必要となる。

大腸ポリープが見つかったら、結局大腸内視鏡検査が必要となる。
大腸内視鏡検査

(おすすめ)
精度が高い。

大腸ポリープがあったらその場で治療できる。

放射線被爆がない。

寝ているだけで終わるので注腸造影より楽。

バリウムを使わないので、検査後の排便も楽。
どこの病院でも受けられるとは限らない。

高度な技術を要する検査なので、下手な医師がやると非常に痛くて苦しい。


上手な医師がやると、苦痛なく受けられる。




(解説)

大腸の精密検査法として、大腸内視鏡検査と注腸造影検査があります。

10年ほど前までは、大腸内視鏡検査は非常に痛くて苦しい検査でした。
あまりの痛みに途中で中止となることも多かったのであまり普及しておらず、注腸造影検査が大腸検査の主役でした。

しかし現在では「楽な大腸内視鏡検査法」が目覚しい進歩を遂げたため、大腸の精密検査は内視鏡が主役となっています。

誤解を恐れずにいえば、注腸造影検査は過去の検査と言ってもいいと思います。
現在、内視鏡を専門とする医師のいる病院では注腸造影はほとんど行われなくなっています。
注腸造影は、大腸がんの術前に病気の位置を正確に把握するために補助的に施行されている程度です。

私の所属している大腸肛門科専門病院でも、大腸の検査はすべて大腸内視鏡検査で行っており、注腸造影を行うことはほぼ皆無になっています。


表に示したとおり、この二つの検査を比べると、大腸内視鏡検査の方が圧倒的に有利な検査です。
ただし大腸内視鏡検査は習得するのが難しいため、楽で安全な検査を行える医師はまだ不足しています。

検査の需要に医師の養成が追いついていない地域では、やむなく注腸造影検査で代用しているところもまだまだたくさんあります。



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