骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
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大腸内視鏡の初心者がすぐに戦力になる「CF体操」とは


私がこの病院に来た当時、大腸内視鏡検査の初心者が短期間でそれなりの戦力になるように、手の動きをわかりやすく体系化した振り付け集みたいなものを教えてもらったことがある。

フレーズの一部なら思い出せるのでここに記してみると・・・
「左上屈曲超えたら右カーブ、吸引右トルクpullで肝彎・・・」というような調子である。

このフレーズには「横行結腸mid-Tの垂れ込み〜肝彎クリア」における作業工程の肝が、初心者でも分かりやすいように無駄なく集約されている。
(教わってから10年近い月日がたっているので、間違って覚えているかもしれないが・・・)

直腸のスタート地点から盲腸のゴール地点まで、それぞれの部位に応じて6つか7つくらいのパーツに分かれた短いフレーズが作成されているのであった。
さらに「こういうときはこうする」という状況別の対処法も加えると、全部で15くらいのフレーズがそろえてあった。

これを覚えて口ずさみながら手を動かすと、なぜかラジオ体操をやっているような気分になってくる。
だから私は勝手に、これをCF体操と呼んでいた。


このCF体操、一見したところウケ狙いの浅薄なものに思われるので、生真面目な若手に教えようとしてもあまり受け入れてもらえない。

普通に解説した方が万人には受け入れられやすいので、このCF体操はほとんど表舞台に出ることなくすこしずつ忘れられていったのだった。


でも10000例の大腸内視鏡の経験を積んだ今になって思い返してみると、このCF体操のフレーズは、「まったくできない初心者が、とりあえずできるようになる」という一点だけに目的をしぼって練り上げられた珠玉の逸品であったような気がしてくる。

世にあまたある大腸内視鏡の技術書に記載されてある精髄を抽出し、徹底的に無駄をそぎ落として研ぎ澄まされた上で分かりやすい言葉に昇華され、トータルで1分足らずの短いフレーズ集約されている素晴らしいものだったと思えてくるのだった。

これはCF挿入技術論における般若心経のようなものといえば言いすぎだろうか。

だれが作ったかは知らないが、このフレーズを作った人は天才に違いない。



大腸肛門科の専門病院にも、ときに大腸内視鏡の初心者がやってくる大腸内視鏡の初心者がすぐに戦力になる「CF体操」とは素晴らしい方法だと思っていたが、結局定着しなかった・・・


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