骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
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2 軸保持短縮挿入法には、「普通軸保持」と「優しい軸保持」があると思っている


「ループ挿入法」や「普通軸保持」を習得している医師が「優しい軸保持」の挿入を行っている医師を見ても、その人が「優しい軸保持」を行っていることになかなか気づかない。

すくなくとも以前の私はそうだった。


一方「優しい軸保持」を体得している医師が見れば、他の医師が「優しい軸保持」か「普通軸保持」か「ループ挿入法」かはすぐわかる。


たとえが悪いかもしれないが、碁や将棋の世界でも似たような話を聞いたことがある。

初心者A氏が、初段のB氏および三段のC氏と対戦しても、B氏とC氏のどちらが強いか分からない。
でも三段のC氏から見れば、A氏とB氏と自分の実力の位置関係はよく分かる。
たぶんそんな感じかもしれない。


「優しい軸保持」を体得している医師は、ただ漫然と他人の大腸内視鏡検査を見ているのではない。
いくつかのポイントに注目して、その医師の実力を評価している。


全国屈指の肛門外科医として有名な私のボスが、全国各地の名の通った肛門外科医を評して、「あのA先生はできる」とか、「B先生は(以下略)・・・」と言われることがある。

自分にはABどちらの先生も偉い人に見えて違いは分からないのだが、私のボスは肛門外科医として高い視点で見ているからそれが分かるのだろう。


「普通軸保持」の医師と「優しい軸保持」の医師は、挿入に要する平均時間にはそれほど差はない。

ただし、「普通軸保持」の医師は2分で入ったり20分以上かかったりとバラツキが大きい。

これは、「普通軸保持」の医師はまだ大腸に主導権を握られており、内視鏡が大腸の言いなりになっている部分が大きいからこうなっている。


「優しい軸保持」の医師は、挿入時間のばらつきがかなり小さくなって安定してくる。

「普通軸保持」の医師が前回の検査で「2分」と記録してある簡単そうな症例を4分かけて挿入することがある一方、前回「普通軸保持」の医師がハマって「20分」と書いてある症例を6分程度で挿入してしまうという具合になってくる。



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