骨盤底領域疾患(直腸肛門疾患・骨盤臓器脱)の徹底解説
 
 よくわかる大腸肛門科 HOME病気を診断Q and Aプロフィール
 直腸肛門の病気直腸脱直腸瘤痔核痔ろう・膿瘍裂肛・狭窄
 骨盤臓器脱TVM手術メッシュを使わない手術保存的治療
 大腸内視鏡検査無痛大腸内視鏡検査大腸ポリープ・大腸がん



肛門の悪性疾患

痔ろう癌

複雑痔ろう(特にIII型IV型痔ろう)を長年放置しておくと、まれに発生する。
長年放置していた痔ろうが徐々に痛みを増してきて、ゼリー状の分泌物を認めるようになったら要注意。
手術は直腸切断術といい、直腸と肛門をすべて取り除き人工肛門をつける手術が必要となる。


・扁平上皮癌

肛門周囲に扁平なしこりができる。
放射線治療と化学療法が有効なことが多いので、ごく初期の段階で完全切除が期待できるケースを除けば、はじめから手術をすることは少ない。


・皮膚癌(Paget病、Bowen病)

肛門周囲の皮膚に起こる皮膚癌の一種。
肛門周囲炎とまぎらわしく、はじめから正しく診断するのはなかなか難しい。
はじめは肛門周囲炎と診断され、塗り薬を続けてもなかなか症状が改善しない場合に、組織検査を行ってはじめて診断がつくケースが多い。
治療は手術で切除するしかない。


・尖圭コンジローマが癌化したもの

尖圭コンジローマには癌化しやすいタイプがあり、長年放置しておくと癌化することがある。
治療は手術で切除。


・悪性黒色腫

字のごとく、見た目が真っ黒な悪性腫瘍。
非常に悪性度が高い腫瘍であり、手術しても助かる見込みは低いことが分かっている。




(解説)

肛門部の悪性腫瘍はまれなものであり、めったに遭遇することはありません(直腸癌は頻繁に見つかりますが)。

文献を読むと色々な肛門科領域の悪性腫瘍が書いてあるのですが、この中でも比較的よく知られており、私が経験したことがあるものだけを選んで解説します。

いずれも数例ずつしか経験したことはありません。